ペガサス第14号が刊行となりました。
今号の内容は次の通りです。
・評論コーナー「雑考つれづれ」は、東國人が担当する「原民喜の俳句」第二回目
日本が戦時下に入っていく中、それと相反するように、家族への眼差しを深める民喜の句を鑑賞してます。
・エッセイコーナー「吟遊漫録」は、伊藤佐知子による「句碑に遊ぶ」
自身が暮らす東京都江戸川区にある句碑を探訪、発見を綴っています。
・「鳥瞰図」は川名つぎお氏から「ペガサス」5周年記念への激励として「俳句形式を思う」の玉稿を頂戴しました
・「追悼 大滝竜水」では、大手術から5年の闘病を経て5月に逝去した同人、大川竜水の20句抄出と同人6名による一句鑑賞
その他、レギュラーコーナー「ぷりずむ」「錬成20句抄・合評抄」、同人・誌友作品を掲載。
作品より、1句ずつ曳きます。
★同人作品(掲載順)
憲法改正鉄線の土入れ替へる 石井美髯
水饅頭母の忌日につく嘘は 伊藤左知子
なお高し再審の壁 蚰蜒 石井恭平
ジューンブライド食い違いはそのままに 伊与田すみ
沖縄忌くびにタオルを巻いている 岡田淑子
牛乳の膜を破れば春の月 きなこ
蛍が一匹人の世の入り口 篠田京子
母の日の母閉じ込める玉手箱 瀬戸優理子
海の日のテラス指輪の生えた指 田中 勲
向日葵の首の高さに水平線 徳吉洋二郎
ゆく春の火種をひとつ消さずおく 中村冬美
ほたるぶくろ懺悔室なら空けてある 羽村美和子
レッテルを貼られ途惑う冷奴 原田昌克
和民弁当に線香が添えてある 檜垣梧樓
語部が熱源となる暮の春 水口圭子
空欄の答え風船手を離れ 陸野良美
大花野埋めなくても消える骨 浅野文子
序破急の声にて誘う猫の恋 東國人
★詩友作品(掲載順)
いつまでも黄昏ている金魚玉 木下小町
口笛の音程狂う栗の花 下山春陽
四葩であった あの人の手ではなく 亀山こうき
荒梅雨のとつとつ語る怪談師 坂本眞紅
★追悼特集より
浮いてこい遊び上手の持ち時間
白シャツは三途の川で濯ぐから
秋蝶にふわり未来の重さあり 大川竜水
※見本誌、ご覧になりたい方はお送りしますので、お問合せください。⇒
お問合せフォーム※誌面参加希望の方は、お近くのペガサス同人にお声がけください。協議の上、決定いたします。
(俳句初心者は詩友からの参加になります